親知らず抜歯一泊二日の入院手術体験談|一度に3本抜いた費用や保険適用額など気になることを全部説明します

親知らず抜歯一泊二日の入院手術体験談|一度に3本抜いた費用や保険適用額など気になることを全部説明しますのアイキャッチ画像を撮影した写真 健康

親知らずを3本抜歯するために一泊二日の入院手術をしてきました

この記事では、親知らず3本の一泊二日入院抜歯について、メリットや費用、手術前後の様子、経過観察、その後の治療、保険適用についてレポートしています。

忙しい毎日でも、健康管理に欠かせない歯のメンテナンス。

中でも、親知らずの虫歯は、部位がやっかいなだけでなく、痛み、口臭、もちろん他の病気の原因など様々な懸念があります。

そんな中、子育てあるあるでもある、親知らずの抜歯を勧められたままうっかり月日が経過し、気が付けば虫歯もできており抜歯しなければ治療できない事態になっておりました。

私同様にお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかも、歯科医に勧められたのが、4本中3本残っていた親知らずを一度に抜く、一泊二日の入院手術。

虫歯は隣接の1本ですが、どうせ抜歯しなければならない親知らずを、時間をかけるよりも全身麻酔で2時間弱の間に抜いていくというものです。

親知らずの詳細はこちらをご覧ください。

親知らずは、上下にまっすぐ生えていたり、完全に埋没している場合は抜かなくてよいものもあります。

しかし、抜いたほうがよい場合は、歯科医の様々なサイトによると主に以下の4つです。
  1. 噛むのが難しい斜めや横に生えている
  2. 虫歯や歯周病になっている
  3. 繰り返し痛みが出ている
  4. 手前の歯に影響がある

私の場合は、1.2.4に該当しました。

3の痛みはまだありませんでした。

今回の抜歯することになった原因は横向きに埋没した親知らずにあります。

私の場合、右下が、横向きに完全に埋没した親知らず(水平埋伏智歯・完全埋伏歯)のため、隣の歯(第二大臼歯)の隙間に細菌がたまり、虫歯が進行(銀歯が取れた)。

痛みはなかったのですが、抜かないと、物理的に虫歯に治療の手がとどかず、つまり隣の歯の虫歯の根本治療ができませんでした。

さらに放置すると炎症(智歯周囲炎)になるのが原因でした。

横向きに完全に埋没した親知らず(水平埋伏智歯・完全埋伏歯) は、その前の歯(第2大臼歯)、さらにその前の歯をどんどん押し、前歯まで伝わり歯列矯正が必要になるそうです(最初から矯正目的で抜く方もいるとのことでしたが)。

そもそもの埋伏歯の原因は、顎が小さいのと、萌出(ほうしゅつ)力(歯が芽吹く力)が足りない為とのこと。

埋まっている方は結構いると思いますが、やはり食生活の欧米化で、顎のがっしりした縄文顔よりも、弥生顔の現代人が増えた為でしょうか…と考えさせられました。

そのときの歯の状況をイラストで描いてみました。
親しらずが横向きに埋没した生え方を説明するために手書きしたイラストの写真

右下奥歯がこの状態(正確には完全埋伏歯)。そして上2本の真っ直ぐに生えている親知らずも同時に抜歯。左下のは、昔、抜歯済でした

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親知らずを一度に抜くメリット

私の場合、手術方法が骨を削ることによる抜歯が必要という事になりました。

つまり口腔外科のやっかいな手術となるため、クリニックではなく大学病院の専門医による執刀となりました。

さらに、歯周病の懸念を考えると、決して嚙み合わせが良いとはいえない残り2つの親知らずもいずれ抜かなくてはならない。

つまり、『ちょこちょこ数か月~数年の間に抜くよりも、骨も柔らかいできるだけ若いうちに一度に抜いたらラクですよ』と説得されたわけです。

骨を削る手術では麻酔の量も手術時間も増えますし、全身麻酔をして、他の2つの歯(比較的まっすぐに生えている)はすぐ抜けるとも言われました(実際そうでした)。

参考動画はこちら↓


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費用と保険適用は?

通常の親知らず抜歯は、1本あたり4000円~5000円、複数本だと1万円位かかるそうです。

3本となると、負担を考えて一気に日帰りで抜く人はまずいないので、必然的に大学病院で口腔外科での入院手術になります。

全身麻酔が2万位。

1回あたりの入院治療費は、調べると約7万から上は15万円とあります(4本抜歯時・保険診療で3割負担の場合)。

大概、健康保険は適用になります(審美除く)。

私の場合、健康保険の3割負担は68000円。

それ以外の入院費(部屋代、食事代)など含めたら約10万円でした(個室を希望したため)。

入院費用の内訳
①健康保険 3割負担分 68,000円
②食事代(夕食、朝食) 460円
③個室料金(2日分) 18,700円(税込み)
その他(支払い総額から①②③を引いた額) 15,680円
総支払額 102,840円

・・・その他の支払内訳が謎のままです。

診療明細は、手術代よりも麻酔代、点滴代のほうが高いです。(点数表示のみ、金額表示はありませんので概算ですが)。

麻酔だけで8,000点くらいありました。

あと、項目に、地域医療支援病院入院診療加算というのもあります。

ちなみに高額医療費申請までには至らず、限度額適用認定証は入院時に申し込みませんでした。

さて、民間保険の適用ですが…

総合医療終身型で、入院日数×2日=1万円のみ支払われました。

これが無難なようです。

なかなか…どの保険会社も適用の場合がある、とのみ約款に記載。

今回の入院手術、支払額は102,840円。(※個室の場合)

ちなみに、手術一週間後の診察(抜歯)時、1,580円。

やっとできた本来の虫歯治療は4000円位。

ここまで合わせて 108,420 円となりました。

そこから民間の保険適用が1万円。つまり、入院~治療まで、合計98,420円の支出でした。

安くないですね…

(ちなみに、翌年、忘れたころに、昨年の医療費トータルが控除額を超えていたということで、健康保険からさらに6000円ほど戻ってきました)。

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親知らず抜歯一泊二日入院レポート

手術は午前11から、約2時間の予定で始まりました。

歯の手術ですから、手術室に自分で歩いて入って行き、手術台に自分で靴を脱いで上がりました。

全身麻酔が初めてでしたが、眠ったあとは気が付けば「終わりましたよ」と、何事もなかったように手術台の上で目覚めました。

病棟に戻されると、もう意識はハッキリしていましたが、口腔手術だけあってとにかく喉が渇いていました(手術中ずっと開口していたでしょうし)。

しかし、全身麻酔後のうがいは30分後、起き上がるのは2時間後までNGとされ(吐き気を誘発する場合があるそうで)、結局起き上がれないとうがいもできないというわけで、術後の脱脂綿を奥歯に挟みながらとてつもなく長く苦痛の2時間を過ごしました。

脱脂綿を取りうがいをすると、上の2本(正常に生えている)は、抜いたという事実も皆無だったかのような、違和感も痛みもなにひとつない有様でした。

かたや、骨をけずって抜いた右下のやっかい歯の跡は、数時間後に麻酔が切れてくると痛みとともに次第に頬が腫れてしもぶくれ、まるで餌をほおばるハムスターのようでした。

それでも、痛み止めを飲めば乗り切れていたので、至って順調な治癒力だと言われました。

退院して帰宅した直後に撮影した頬
親しらず抜歯手術後1日経過後の頬の腫れを撮影した写真

退院して帰宅した直後に撮影した頬。丸一日経過し、ぷっくり腫れております

ちなみに、全身麻酔や点滴で水分を多量に摂っているので術後はトイレが近くなります。

トイレを済ませ、やっと落ち着いて、夕食までうたた寝の時間が始まりました。

夕食は、柔らかいものが多く、お粥、主菜の高野豆腐、副菜の大根とナスの煮物など、どれも薄味で口は開けづらいため左頬だけもそもそ動かして食べました。

痛み止めも効いてきた中で食欲も十分満たされ、精神的にも落ち着いてきました。

手術前日の夜7時から何も食べてない為、空腹のピークも手伝ってかとにかく美味しかったですし、意外にもすぐに食事ができてしまうことに驚きました。

夜中も点滴(抗生剤)、痛み止め(飲み薬)で案外しっかり眠れました。

薬が切れるとやはり痛くて目が覚めました。

翌朝、回診を経て無事に退院しました。
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退院後の経過観察

1週間後に抜歯に来院し、経過も順調とのことでした。

術後3~4日目が痛みのピークで、痛み止めを飲んでいてもちくちくしていました。

頬の腫れもピークでした。

頬の腫れもピークだったときに撮影した写真
退院2日後の夜に頬の腫れを撮影した写真

退院2日後の夜は、痛みも増して頬の腫れもピークになってきました

木曜~金曜に手術をし、土日に休養、翌月曜から出勤しました。

手術から2週間、抜糸から1週間たち、一度かかりつけ医に歯茎を見てもらいました。

上の2本は、本当に抜いたのがウソのように無痛(手術直後から痛みなし)。

下右奥の、骨を削って抜いた歯茎は、腫れはひいたが、まだピンク色で周囲よりも柔らかい状態でした(痛みはなし)。

本来の治療の目的は、その隣の虫歯の治療なのですが、ピンク色の歯茎がもうちょっと正常な周囲と同じ赤色に戻ってから、型取りができるのだそうで、あと更に2週間待機となりました。

まとめると

■手術直後
痛み 右下だけ、痛み3~4日は強い
服用 鎮痛剤カロナールを一日3回服用
口(あご)の開閉率 30%
食べ物 お粥
柔らかい煮物(根菜、豆、豆腐など)
歯磨き 歯茎も腫れて歯磨きができないので洗口液のみ
■5~6日後
痛み 痛みが急激に引いてきた
服用 鎮痛剤を痛いときに飲む
6日目の夜からは飲まなかった
口(あご)の開閉率 60%~70%
食べ物 柔らかめのもの~
口の空き具合に耐えられれば通常食もOK
(左で嚙めるため)
歯磨き 左の歯に歯ブラシを当てられるように
洗口液も使用
■1週間後
痛み ほとんどなし
2~3時間おきにたまにズキっとするかしないか
服用 なし
口(あご)の開閉率 顎も急激に痛みがなくなり、80~90%開くように
食べ物 ほぼ通常食(ただしフランスパンのような硬くて顎に力が要る食べ物はまだ無理)
歯磨き 歯ブラシが右側も少しずついける
■2週間後
痛み なし
服用 なし
口(あご)の開閉率 元の開閉ができる!
食べ物 普段通り
歯磨き 普段通り(ただ骨をけずって抜歯した歯茎は柔らかいので、優しく磨く)

順調でなにより。

因みに、抜歯あるあるの『抜いた歯茎ポケットに食べ物が詰まる』という現象が1~2か月続きました。

飲食後の、念入りなうがいが必至です。
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今後抜歯をお考えの方へアドバイスできること

親知らずを一度に3本抜いてみて感じたメリットは下記の4つです。
  1. 煩わしい抜歯が一度に完結した
  2. 後の人生で時間的拘束なし
  3. 今まで気にしていた奥歯のブラッシングが楽になった
  4. 歯周病などの心配も一気に軽減され、健康寿命を伸ばすのに、抜歯は若いに越したことはないと感じた

実際に、骨を削る手術と治癒力を考慮すると、骨は柔らかいうちの方が治癒力もはるかに良いと思います。

上の2本なんて、抜いたのがウソのように直後から痛みも全くありませんでした。

生え方が比較的まっすぐだったのも良かったようです。

また、しんどかった点は下記の4点です。
  1. 入院・手術に身体的負担がある
  2. 術後の痛みも3~4日がピークだが最初は流動食で我慢
  3. 口の完全開閉までは個人差ありで1~2週間程度かかった
  4. 経済的負担の約10万円が痛い

ちなみに、隣接歯の治療へは術後1か月後から開始、順調に進みました。

親しらずを抜いてから半年以上たった今、精神的にも体力的にもやっぱり40代のうちに抜いてしまって楽になったな、と思います。

ブラッシングの負担も減りました。

今後お考えの方は参考にしてみてください。

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